学生必読の小説『羊と鋼の森』きっとここから始まる!
こんにちは!
トラストです☆
今回は2016年第13回本屋大賞受賞作の『羊と鋼の森』の紹介をします!
2018年に山崎賢人さん主演で映画化もされました。
あらすじ
高校生の時、偶然ピアノ調律師の板鳥と出会って以来、調律に魅せられた外村は、念願の調律師として働き始める。ひたすら音と向き合い、人と向き合う外村。個性豊かな先輩たちや双子の姉妹に囲まれながら、調律の森へと深く分け入っていく—。一人の青年が成長する姿を温かく静謐な筆致で描いた感動作。(文庫本あらすじより引用)
著者:宮下 奈都(みやした・なつ)とは
1967年福井県生まれで上智大学文学部哲学学科卒業。2004年「静かな雨」が第98回文學界新人賞佳作に入選し、小説家デビュー。2012年『誰かが足りない』が第9回本屋大賞で第7位を受賞し、2016年『羊と鋼の森』で第154回直木三十五賞候補、第13回本屋大賞受賞。
「きっとここから始まるんですよ!」
板鳥さんが調律したピアノの音に魅せられた外村は調律師になるための専門学校を卒業し、板鳥さんが働く楽器屋に就職することになります。
仕事が終われば勤務先の楽器屋で調律の練習をする日々が続くが、
自分の調律に自信が持てず目指している板鳥さんの調律に全く近づけない外村は焦っていました。
調律は奥深く、まるで深い森を彷徨っているような感覚であったからです。
ある時、外村が担当した双子姉妹のピアノの調律が上手くできませんでした。
そんな外村を見た板鳥さんは自分のハンマーを差し出し
「きっとここから始まるんですよ」と伝えます。
どんな仕事も失敗はつきものです。
初めて働く職場では、誰もが味わう仕事に対する怖さがあると思います。
もしかしたら、私にこの仕事は向いていないのではないかと
感じてしまうことは多くあることでしょう。
そういった葛藤がありながらも、外村は調律という仕事と真摯に向き合っていきます。
外村の姿勢は、どの仕事をするにも大事なことだと思います。
私たちは、迷い、悩んで、自分なりの答えを見つけていかなければいけません。
同じ職場の調律師の人たちに育てられながら
外村は自分の足で「羊と鋼の森」を進んでいきます。
読んだ感想
働きだすと、悩んだり、苦労することが多くなってきます。
周りの人達の助けも必要になってくるでしょう。
しかし、今まで出来なかったことが、
出来るようになった喜びは、計り知れないことでしょう。
『羊と鋼の森』に登場する同じ職場の人たちは、
外村に多くのアドバイスや言葉をかけてくれます。
その言葉は、私達読み手にも伝えてくれている気がします。
外村の7年先輩の柳さんの言葉
才能っていうのはさ、ものすごく好きだっていう気持ちなんじゃないか。どんなことがあっても、そこから離れられない執念とか、闘志とか、そういうものと似てる何か。俺はそう思うことにしてるよ。(p125.より引用)
好きだという気持ちで
コツコツと地道に一歩一歩進んでいくことが、大事です。
今までしてきた経験は
すべて無駄なことはないと感じさせられました
学生や仕事を始める新社会人に一度読んでほしい作品です♪
では!